ねみー

なんでか。
昨日の夜のお月様がとっても綺麗だったからサ(メルヒェン光線発射)。
いや、まあ。半分は冗談。
昨日の帰りしなさ、ふっと気付いたら辺りがすげえ明るかったんよ。お、これはって思って上を見たら案の定まん丸お月さんが。俺の見た印象だけだったんでもしかしたら十三夜か十六夜だったかもしらん。んでも肝心なのは俺の気持ちひとつなのよ。だから昨日は満月。俺の中でな。
家ン中が静かになったのを見計らってこっそり外に出る。
俺のルールでは満月の夜は散歩の日。暑いときはつらいけど、寒いときはこれが気持ちよくってたまらん。煌々と明るいお月様を眺めながら頭ン中すっからかんにして歩く。ずーっと上を見てるんで時たま足元が危なくなるけど気にしなーい。まるで泳いでるような気分になってくる頃が最高に気分がいいのだよ。この世に生きて動いているものがなーんも無いような気になったり、月が目の前でちかちかしてるような気になったり、知らんうちに後ろになんかいっぱいいるような気になったりしつつ、持ってきたあったかい飲み物をちびっとずつ飲む。時たま遠くのほうでエンジンの音がしたり、誰かとすれちがったりしても、なんかこの世の出来事とは思えない。何があっても俺とは無縁のように思えるんだよな。
この散歩のとき何があっても立ち止まることは厳禁。止まったら全部台無しになるから。
時計を見るのも駄目。ンなことしたら全部嘘になっちまうだろ。
ふらふら歩き回って、疲れたら適当なところで帰って、熱い風呂に入って、そのまま寝る。この間も時計をみたら駄目。時間がわかること自体タブーなんでこの寝るまでが一番気をつかう。そんで何も考えず寝る。
これが月イチの俺の娯楽。