あまり美味くないんだよ。正直。

昨日の夜帰宅すると「餃子の王将」の餃子のお持ち帰りが一箱。食っていいってんで頂いたが完全に冷たくなってたから仕方無しに電子レンジで温めた。でも、そうするとあんま美味くねえのな。やはり出来たての熱いのをはほはほ言いながら食わないとイカン。
俺は小・中の一時期を尼ヶ崎と宝塚で住んでいて、王将にはよく食いに行ってた。武庫之荘の駅前に狭苦しい王将があって、一歩入ると強烈な臭いが出迎えてくれたのをよく覚えてる。ラーメン・餃子・チャーハンのセットをいつも食ってたなあ。もちろんそれ以外にも普通のメニューがあったはずだが関西に住んでた5年くらいの間、これ以外のメニューは口にしなかった。今考えるとチトもったいなかったかもな。
その後俺は東北・関東と引越しが重なって「餃子の王将」とはすっぱりと縁が切れた。あれって関西がメインで関東から東、東北地方までは店を出してなかったはずだ。少なくとも俺は福島・仙台とかで見たことがないし、関東でもみかけたことがなかった。
ところがどっこい。もう2年か3年くらい前にはなるが、秋津に王将が店を出してくれて、俺は大喜びで食いに行った。俺の五感には『王将=でかくてうまい』って公式が燦然と輝いて刻印されていたのだが。
「あれ こんなんだっけ?」
運ばれてきた料理を見た第一印象。なんか餃子がちっちゃくなってやしませんかい!? 昔はもっとこう、でかかった気が。なんだかさみしい気分に浸りつつ口へ運んだ。・・・ああ、でもこの味は紛れも無く王将の味。懐かしい、懐かしいのう。でもやっぱり小さく感じた。これは俺が図体でかくなったって証明なのか。子供心に覚えていたボリュームはもう戻ってこないのか。普通のファミレスのように綺麗で広くて明るい店内だが、あの料理の臭いが充満しててちょっと薄暗くてなぜかいつまでたっても壊れたまま写らず結局俺が関西を去るまで故障中のままだったテレビがあってなんか染みがあちこちにあった座敷席のあの王将にはもうお目にかかれないんだろうか。
そう考えてそれはそれで切ない気持ちになったよ。ほろり。