思うところを書いてみたり

読んだ。
実は文庫のほうはいつなんどき読んだかを正確には覚えてない。記憶を辿ってみると、大学のときには既に「だいぶ前に読んだ本」だと言ってたみたいなのでそれより前なのは間違いないと思うんだが。俺のまかでこの本は「少年の頃に読んだ本」っていう印象なんだよな。題名を聞くだけでああ懐かしいなあって涙腺がじわっと来る。
俺は何の変哲も無い少年少女がひょいと宇宙に飛び出していくって話が大好き。もう少し幅を広げるなら「宇宙には行けないはずの主人公が何かの拍子に星々の海へ旅立つ」ってんでもいいや。やっぱり宇宙に憧れる主人公は好きだ。どうにもならないもどかしさに身を焦がされたりしてると自分と重なってさらに好きだ。俺のこの気持ちを言葉で説明するのは俺にとっても難しいことなんだけど、とてもとても切ないのよこれが。
そうだな。この『星のダンスを見においで』を最後まで読んで、ラストで主人公が学校を飛び出していく気持ちがすげえよく分かって、飛び出して行くあてがあるのが羨ましくて泣きたいくらいだーって気分。つまりそれ。分かる奴にはこれで分かると思う。分かんない奴にはこれ以上の言葉を重ねても無駄だろうから、放置。
俺はこういう話を読み終わったあとは読み終わった余韻に浸って気持ちよくなってるのもあるけどそれ以上に主人公が妬ましくってたまらなかった。なんでオマエの所には宇宙人が来て俺の所には来ないんだよって腹を立ててた。あれは悔しかったよなー。本の中であれだけの冒険が繰り広げられるのを見ていながら、ふと我に返ったときの悲しいったら。ただ見上げるしかできないんだもんなー。
美少女型宇宙人じゃなきゃ嫌だなんてことは言わねえから、どっかの気前のイイ宇宙人がヒッチハイクさせてくれないもんかなー。もしくは適当な日曜大工レベルの工作で超光速駆動機関が出来上がる幸運をプリーズ。