プレイレポート エピクロスのオリスボス

超久しぶりにDDをやることになって、シナリオのネタは以前日記に書いたやつを持ってくることに。場所がカラオケ歌広場なので、どんな阿呆な話でも外に聞こえる心配は無いし。


日曜の午前11時。サタスペを遊ぶために総勢10人が池袋の地に集合。酒の席での「遊びましょう」の一言がここまで大事になるとは。DDを入れ替えて遊ぶことも計画してましたが、今回はそれはナシ。


自分のほうのチーム「ちょっぴりHなコスプレパブ コンデンスミルク」の面子は家賊チーム。チームカルマ〔ファミリービジネス〕はファンブルを消すことの出来る強力な異能です。


店名はコンデンスミルクを使った遊びができることから。お店の女の子の顔にピュピュッと飛んで、「ああ、こんな白くて濃いものが……ん、おいしい(舐め取りつつ)」とかいう遊びができます。誰だこんなの言い出したの。店内にこぼれた白い液体を拭き取る清掃道具はティッシュしかないので、毎日大量の使用済ティッシュが出ます。そのゴミを捨てに行くのは大事な仕事なわけですから、 天才ツンデレ金髪ツインテール幼女である店長が大量のティッシュを恥ずかしそうに捨てに行ったり(この光景も大事な宣伝)、魔法使いまでもう少しというDT能力者が大悪党になるという野望を抱きつつオレは何をやってんだと自問自答しながら捨てに行ったりしています。


ひでえ設定だ。




チームの面子は以下の通り。

● ソフィー・加藤
服装:普通   好きな映画:「女囚ヲタク」
 飛び級で一家の主になった 10 歳の天才ツンデレ金髪ツインテール幼女。萌え要素を過積載気味の「そんなパーフェクトジオングみたいな生き物がいるわけないでしょうが!」と言われそうな生命体だ。服装が「ふつう」なのがかえってイヤラシィ。性的な意味で。もっとわかりやすい萌え記号的衣装でも着てやがれ(筋の通らない罵倒)。
 一家の主なので、家業であるコスプレパブの店長ということに。『てんちょう』と書かれた名札を提げて店内を走り回っている。沸点の低い性格らしく、よくキレる。「 10 歳だからってバカにするなー! 店長だぞー!」
 店長なので店の奥に居てもよさそうなのだが、店に出てきてはコンデンスミルクを顔にかけられたり、店の掃除に使われた大量のティッシュを捨てに行ったりとまめまめしく働いている。
 PLは鉄鎖さん。


ブランカ・加藤
服装:未来系   好きな映画:「女社長の休日・未来編」
 一家で一番金持ちの女子高生。源氏名は未来(みく)。イラストから判断するに、同性からモテそうなきりっとした凛々しい系の顔立ちのようだが、着てる服はエヴァのプラグスーツ。まあオオサカにはよく居そうだ。
 お店ではウェイトレスとして働いているが、じつは一家の誰よりも潤沢な資金を誇る。家族のみんなのためにポンと札束投げ出してヤミ市でライフルを買い占める娘さん。 その他にもオクスリやビールなど、物資調達を一手に引き受ける。家族の男性陣は特にブランカに頭が上がるまい。
 しかし、言動をよく注意していると、結構チームの面々を良くない方向へそそのかしたりしてたような気がするのはDDだけであろうか?
 PLは初めましてのみつはしさん。


● 加藤・秀樹
服装:地底人   好きな映画:「エルヴィスへの道」
 お店のバーカウンターでシェイカーを振っているバーテンダー。女性客のほとんどが彼目当てでお店に通っている。源氏名はクレイ。竹アーマーに赤マント(おたから)、腰に差した木刀(バット相当)には店長直筆で「しどのけん」。…あやまれ、深沢○潮先生にあやまれ! 店内のウェイトレスにはパステルとかいう名前の女の子が居るのかもしれない。かもしれない。
 同性をも虜にする溢れ出る魅力にものを言わせての搦め手からの攻めを得意とする。それなりの年齢のはずだが、どう見てもハイティーンの若者にしか見えない。落とした相手から情報を引き出しつつ、それはそれとして自分の楽しめるチャンスも逃がさない抜け目の無い一面もある。
 また、プレイヤーさんがサタスペのルールを熟知しているので、その知識を駆使してのフォローも光っていたと思う。
 PLは藤崎純也さん。


● 加藤・虎徹
服装:大人   好きな映画:「サムライブラザーズ」
 漆黒の喪服に身を包み、棺桶を引き摺る、見るからにヤバ気な雰囲気のお店のウェイター兼用心棒。源氏名はアンダーテイカー(埋葬人)。料理を注文すると彼が棺桶を引き摺って現れ、テーブルの前で棺桶から料理を取り出して置いていく。イヤな店だが、まあオオサカだし。DT能力者。でも今回のシナリオの成功によってDT能力をロストしてしまった。「これで兄貴(加藤・秀樹)と本当の兄弟になれたぜ〜」が今回のシナリオの締め台詞である。
 俺はビッグになる、と故郷オオサカを後にして実際に凄腕のワルモノに成長したが、ふとしたことで両手が後ろに回って網走でお勤めする羽目に。そこでかなりひどい目にもあったらしい。網走を出てからは(脱獄したのか刑期を終えたのかは不明)オオサカに戻って家業に精を出すことに。だが、まだ夢をあきらめてはいないらしい。
 生粋のバトルクリーチャー。一家の主が降伏勧告をして動きを封じた相手を情け容赦なく撃ち殺していたりした。
 PLは倉樫澄人さん。





顔見知りのソープランド「ネオ吉原」店主から頼み事をされた加藤一家。人気ナンバーワンのソープ嬢、六角堂トモエが罹った謎の不感症を治してほしいとのこと。名うてのAV男優も中華街の房中術もお手上げのなか、唯一の希望はローマ帝国時代の伝説のディルドー「エピクロスのオリスボス」。現金の報酬に加えて、名高い泡姫が特別に一晩のお相手になってくれるとあって俄然やる気を出すアンダーテイカー。クレイも満更でもなさそうだ。
「おまけとして、一晩楽しんだらトラウマを一点治すという効果もあります。交渉次第では報酬の前払いもあるかも。ちなみに彼女は【AC−DC】の異能を持ってますから店長と未来も楽しませてくれますよ」
とDD。(DDがけしかけたせいもあって)クレイが声をかけてたところ、彼女の持つ【伝説:傾城の美】によって強引に親密度5にされてしまう。
「急にやる気がでてきた。彼女のためになんとしてでも手に入れるんや〜」


早速情報収集を開始する加藤一家。環境値が高い亜侠がそろっているので、情報収集イベントを起こしながら効率よく情報収集。しかし、〔犯罪〕のハプニングによってアンダーテイカーが「小さな巨人帽」をスリにくすねられる一幕も。
「あれ、お兄ちゃん。いつもの帽子はどうしたの?」
「気がついたら無くなってたんだよ。くそ〜」
サタスペでは常備化などという概念は無いので速やかに持ち物から消してください」
そんなこともあったが、アンダーテイカーの見事な出目によって探すアイテムは裏ポルノショップにあることが分かる。DDがハプニングを期待していた恋愛亜侠クレイは余計なリスクを避けるために〔教養〕で情報収集。おのれ。


〔生活〕の高い未来は一家の戦力を底上げするべく自分の車で銃を買いに行く(16歳だけど)。景気良くデリンジャー数丁を買い叩くが、そこで手持ちを使い果たしたのか、大型銃は買い損ねてしまう。ならばとルール上無限に購入できるビールを買い込んで精神点の回復に当てようと目論んで店長ことソフィーと買出しに。
「とりあえず4ダース買い込みました」
「『これだけで足りるんかいな。こないだ買いに来た小学生は5万本も買い込んでいきよったけど』」
「いいです」
「これで精神点に余裕ができた。あ、さっそく飲みます」
「未来も飲みますよ。ぷしっ、ごくごく」
ここでDDの目がギラリと光る。
「飲酒運転ですか。良くないですねえぇ。それじゃあケチャップアクシデント表を振ってもらいます」
危うく事故りかけるも、咄嗟に未来がハンドルを切りなんとか回避。ちっ、問答無用で白バイでも出してやれば良かったか。
「ここで画面にテロップが出るんだ」
「『飲酒運転は大変危険であり、もし実行すれば法によって処罰されます』」
「初回なのでこのくらいで見逃しますが、次は無いですよ?」
釘を刺すDD。


目的のブツを求めて加藤一家は「一万一千の鞭」というポルノショップへ。その店の裏へ入ると、情報を持っているという肥満漢の店主ギヨームはメイド姿の女性に鞭打たれてお楽しみの真っ最中。せっかくDDが気合を入れて状況描写をしたのにあーはいはいと流すトリッパーたち。一段落ついたところで声をかけてみるが、店主は時間を引き延ばそうとするばかりで口を割ろうとしない。もたもたしていると沙京の増援が来るかもしれない。そう読んだ加藤一家は、だらだらとしゃべる店主を他の家族に任せたクレイがさきほどのメイド服を口説き落とし、情報をゲット。さっさとずらかってしまう。あー、的確だなあ。


ここでいったんシナリオを切り、ここまでの活躍に応じてカルマパッケージを習得。


一晩ゆっくり寝て精神点を回復させ(クレイは昼間に落としたメイドと楽しい一夜を過ごした。実家に連れ込むなよ)、翌日になってブツがあると思しきパン屋へ。しかしそこにあったのはパン屋店主の見るも無残な死体であった。家捜ししてみると、ブログを書いていたらしいノートパソコンの中に実際にはアップされなかった日記の下書きを発見。バッチリ固有名詞が残っていた。


これ以上この線を辿るのは難しいと判断した加藤一家は、いやいやながら「一万一千の鞭」へ戻る。情報をくれるなら金髪ツインテール幼女が鞭打ってあげるという魅惑的な提案に大喜びで縛り上げられるギヨーム。逃げ道を封じたうえで、獣のような笑みを浮かべつつじっくりと尋問するトリッパーたちであった。
「はい店長鞭」
「はやく、はやくワシをぶってくれ〜」
「うるさいこのブタめ!」
「だから殴ったら逆に喜ぶんだってば」


ギヨームの語るところによると、オリスボスを欲しがっているヤバイ宗教集団がいるのだとか。そのボスは『ガルス』と呼ばれている「あいつは”ロシアの赤い竜巻”の異名を取ったコマンドサンボ使いなんや」で、泣く子も黙るタマナシだそうだ。恐ろしいことにその宗教に入信すると教祖と同じくタマナシにされてしまうとのこと。そんな邪教に関わりたくないのでオリスボスを捨て値同然で流したのだが、タマナシ邪教の手は長かった。一日もたたないうちにそれを手に入れていたパン屋は殺され、オリスボスは奪われてしまったのだ。


邪教集団に関わりたくないのはトリッパーだって同じだが、そいつらを片付けないことには報酬が頂けない。覚悟を決めてカチコミ準備を始める加藤一家。


時間の節約のために、『ギャンスタ』の「襲撃計画ルール」を使用して邪教集団の根城である廃教会への偵察を試みる組と、戦力増強のためにライフルやオクスリを買い込む組に分かれる加藤一家。未来が【闇商人】の異能を駆使して軍用ライフルの横流し品を買い占める。


そして襲撃。「襲撃計画ルール」によれば、今回の襲撃を成功させるためには〔犯罪〕で目標値9の判定で成功度8を稼がなければならない。判定は何度でも試みることができるが一回の判定ごとに都合の悪いことが起こらなかった否かの表を振らなければならない。ここは一家の中で最も高い〔犯罪〕を誇るアンダーテイカーの独壇場であった。
「この場ではさすがにビール4ダースは認めません。それぞれの持ち物上限いっぱいまでとします」
というDDの宣言により振れるサイコロの数が限られたが、きっちり成功度を達成することに成功。途中襲ってきた番犬はアンダーテイカーの抜く手も見せぬデリンジャー(【早撃ち】の異能)で頭部を打ち貫かれ瞬殺された。


協会の中ではひとりの男が説教壇から説教の真っ最中。乱入してきた加藤一家を入信者と思いかけるが、オリスボスを奪いに来た無知蒙昧な輩と知るや形相が一変。周りにいたテロリスト 2 体と洗脳人間 2 体と共に襲い掛かる。
「DD。ソフィーが【仁義無き戦い】でドラグノフ撃ちます」
「甘い。【仁義無き戦い】ならこっちも持ってます。移動力はガルスのほうが高いので先に行動しますよ」
先手を取ったガルスは手にした本を開き、自分の信じる神に祈りながらそれを朗々と読み上げ始めた。宗教のおたからの効果で加藤一家に難易度7の精神判定を要求するDD。これに失敗すると眠ってしまう。しかし加藤一家の出目が走り全員これを回避。おのれ。


次の瞬間。ドラグノフが火を噴きガルスの頭が内容物を撒き散らしつつ吹き飛ぶ。
「必殺です」
「えーーーーと。いやいやちょっと待ってくださいよ。こいつには防御の異能が何か……」
何もなかった。セーブ判定にも失敗し、倒れるガルス。【ハメ技】と組み合わせたコマンドサンボを出す暇も無く地獄行きであった。やはりボスには【不死身】の異能とか戦闘奴隷とか持たせたほうが良かったかもしれない。くそう。


(注:洗脳人間というモンスターは異能【鉄壁】を持ってますが、【仁義無き戦い】で動いてる場合に使って良かったものかどうか分からなかったのでスルーしました。使っときゃ良かった)


教祖が倒されたことにより、テロリスト 1 体の心が折れて逃亡開始。もう 1 体のテロリストは復讐に燃えてAKMを構ええ、フルオートがソフィーの体を抉るも倒すには至らず。他の面子には「防御」効果のせいでかすりもせず。加藤一家のフルオートは洗脳人間を盾にしてしのいだものの、たった一人ではやはり火力が足りない。ジリ貧になったところを押し込まれてテロリスト撃沈。残ったもう 1 体のほうもクレイのショットガンなどで半殺しにされる。さらにソフィーに降伏勧告をされて「迷」で行動不能になったところを情け容赦なくアンダーテイカーに撃ち殺されて終了。


やれやれとオリスボスを探しはじめる加藤一家。しかしどこにも見当たらない。ふとガルスの死体を見ると、奴の尻の部分が不自然に盛り上がっているような……。げんなりしつつ服を剥いでみると黒光りするソレが深々とガルスの尻に刺さっていたのであった。嫌な空気が流れる中、仕方なしにソレを引き抜こうとすると、加藤一家の頭の中に聞いたことの無い重々しい声が響き渡った。
「なんの故あって汝は我をその手に取ろうとするなりや」
「しゃべったー!!」
「『伝説のオリスボス』って言ったじゃないですか」
人助けのためにあなたの力をお借りしたいとかなんとか、うまく説得してオリスボスをまるめこむ加藤一家。
「無理矢理持って行こうとしたら【伝説:人外】で【神出鬼没】を自動成功させて消えるところでした」
さらっと言うDD。オリスボスを引き抜こうとすると、天井の裂け目から夜中だというのにまばゆい光がオリスボスを照らし出す。それはまるでイングランドの王が聖剣を手にした伝説的光景のような神々しい瞬間であった。


どうにかこうにかオリスボスを手に入れ「ネオ吉原」へ戻ってきた加藤一家。さっそく使ってみようということになったが、「もしかすると彼女がオリスボスの虜になるかもしれないので、誰か一緒にいてあげてください」
ここは百戦錬磨のクレイに任せようということで一致。翌朝、晴れやかな笑顔で出てきた二人。成功だ!


「無事に彼女の不感症は治りました。とても感謝していますよ」
「やった! これで俺の筆おろしは約束されたぞ。これで兄貴と本当の兄弟になれるぜ〜」
夜明けのミナミに喜びに満ちたアンダーテイカーの声が響き渡っていった。って、その台詞は良く考えるとちょっとおかしいのでは? いいけど。


なお、役目を終えたオリスボスはいずこともなく姿を消した。このまま「ちょっぴりHなコスプレパブ コンデンスミルク」に御神体として祭ろうという声もあったが、それならば毎朝ソフィーがコンデンスミルクを自分にかけて清めるというエロイ儀式をオリスボスが要求。ソフィーがこれを拒否したのであった。えー、そのほうが面白かったのに。


MVPは高い〔恋愛〕にものをいわせたクレイが獲得。ヘロインの副作用も無事回避。