つづき

もうちょい話の続きを。
不老不死の仙薬、という話の元になったのはやっぱり西王母の持つといわれる"不死の樹の果実"なんだろう。仙界でもトップクラスの超VIPだが、もともとは女神などではなく、もっと原始的な神様であったらしい。疫病と刑罰を司り、その咆哮の凄まじさたるや深山を揺るがし大沢を震わし、百獣千禽は逃げ惑い、恐ろしさのあまり顔をあげるものとてなかったという。・・・怪獣? まあその後、死を招くのならば逆に死を避けることも可能だと考えられてそっちの信仰が盛んになり、その姿も人間っぽくなっていく。そして古い信仰は途絶えることなくやがて道教のなかで崑崙山に住む女神として完成されるに至るんだとさ。
なによりも不老不死の仙薬を持ってることで有名な女神様だが、実はその薬は孫悟空や東方朔や華光やらといった連中に盗まれたりしてる。どうやら警備体制に穴があるらしい。
不老不死に憧れるのであれば、いっちょ試してみてはいかがか。