受験戦争

いつの時代であろうと試験ってな学生にとっちゃつらい試練だよなァ。
ということで、『科挙』と武侠小説の関わりについて。え? と思われるかもしれないがこの科挙という制度は古くは隋の時代から延々とつい100年前まで存在した制度であり、これを無視して中国の史実に基づく物語を作ることは不可能だ。武侠小説もしかり。
しかし、注意しなければならない点がひとつ。それは「科挙に合格してしまったら駄目」ということ。合格したらほぼ自動的に国の役人になることが決まるからそいつは侠客ではなくなってしまう。だから武侠小説に主人公側で出てくるのは常に科挙に落第したほうなのだ。いかにもアタマがよさそうに構えているが、みんな落第生に過ぎない(笑)。だが、それにも関わらず周囲からは知者として一目置かれている。落第生なのにちやほやされるのはなぜか。もちろん、ちゃんとした理由がある。それを説明するためにはまず科挙そのものを知らないといけない。
つづく。